管理費・修繕積立金・長期修繕計画・大規模修繕工事などマンション管理組合の大切な資産、イベントを支援致します。

資料請求/ご相談は
こちらから

03-3538-1175
受付時間:土日祝日を除く平日9:00~17:30
2021/12/11
修繕工事

マンション建替えについて考えてみた(その2)

マンション建替えについて考えてみた(その2)

寿命という観点

少しマンション事情に詳しい方なら、「え?マンションの寿命は47年じゃないの?」と思うかもしれません。

確かに、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」で、鉄筋コンクリート造の建物の耐用年数は「47年」と規定されています。しかし、この数値は、建物が減価償却をする耐用年数のことで、「税法上、マンションの価値は47年で0円になる」ということを意味しています。つまり、「建物の耐用年数=建物の寿命」ではないのです。

この減価償却の計算に使われる建物の耐用年数は、建物の構造や用途によって異なっており、例えば、戸建に多い木造は22年と定められています。住宅用の鉄筋コンクリート造の耐用年数は、かつては60年とされていたが、1998年に改定されて、現行の47年になりました。

どうして「47年」という数値になったのか、実は、件数は少ないのですが、1998年当時に取り壊されたマンションの平均寿命が46年だったのです。そのあたりが、税法上の耐用年数に定義されたのではないかと思われます。

では、実際に鉄筋コンクリート造の建物の寿命は何年くらいなのでしょう。国土交通省は「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書(平成25年)の中で、「鉄筋コンクリート造の物理的寿命は117年」「一般建物(マンション)の耐用年数は120年で、延命措置を施せば150年に延ばせる」という趣旨の発表をしています。

ただし、鉄筋コンクリート造ならば、どんなマンションも「100年以上もつ」というわけではありません。ポイントのひとつは設備配管類(給水管や排水管、ガス管など)です。設備配管類の耐用年数はコンクリートの耐用年数よりも短く、およそ30年程度で更新が必要になります。

昭和初期に建てられたマンションには、この設備配管類をコンクリートに埋め込む方法で施工されている例が多いのですが、これらがコンクリートに埋まっていると、修理や更新を行うことは難しく、結果としてマンションの解体や建て替えを余儀なくされてしまうのです。前述の1998年当時に取り壊されたマンションの解体理由も、その多くが設備配管類を取り替えることができない造りになっていたことにあります。古い施工方法で作られたマンションは、設備配管類の寿命とともに、建物も寿命を迎えることになるのです。

現在では、マンションの耐用年数を上げるために、設備配管類のコンクリート埋設をしないことが最低限の条件といえます。そこで、ここ20~30年前からは「スケルトン・インフィル」という工法が主流になっています。

スケルトン・インフィルとは、建物を構造体(スケルトン=建物を支える構造躯体)と内装・設備(インフィル=内外装・設備・間取りなど)に分けて設計する考え方のことで、たとえば設備配管類をコンクリートに埋め込むのではなく、パイプスペースなどを設けて、そこに設置するような設計のことを指します。こうした仕様にすることで、構造体を壊すことなく、設備配管類の修理や更新がやりやすくなります。

配管類やサッシ、内装などの設備機器を丁寧に更新していけば、コンクリートの耐用年数=マンションの耐用年数(寿命)とすることも可能になるのです。

マンションにお伺いする「無料出張セミナー」を行っておりますので、
マンションに関してお悩みのある方はお気軽にお問合せください。

著者/須藤桂一 株式会社シーアイピー 代表取締役社長
著者/須藤桂一
株式会社シーアイピー 代表取締役社長

ゼネコン勤務や、塗装工事会社・リフォーム会社の2代目社長として大規模修繕工事を受注している最中、様々なマンション管理組合の問題に直面し、1999年にマンション管理組合専門のコンサルタント会社であるシーアイピーを設立した。

これまで約33,000戸のマンション管理組合の相談を受け、問題解決を図る。

数多くのメディアに出演、書籍の出版や監修も行っている。詳細はこちらまで。


このページの一番上へ