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2020/12/25
修繕工事

大規模修繕工事の設計ポイント

大規模修繕工事の設計ポイント

「道連れ工事」ってご存知ですか?

マンション管理組合の大規模修繕工事では、建物調査・診断、設計、工事業者選定の後に、工事を実施します。ぜひ丁寧で充実した工事をお願いしたいものです。そこで、工事責任者と理事会や専門委員会がきちんと連携することが大切になります。

まずは設計内容通り、スケジュール通りに工事が進捗しているか確認します。工事の内容によって異なりますが、一般的な建築の大規模修繕工事であれば、工事期間は小規模マンションでも2~3か月程度、中規模のマンションだと4~6か月程度、大規模マンションだと6か月以上となります。いずれも数か月におよぶ工事になりますので、工事期間中の居住者への対応も重要なポイントになってきます。

工事実施中はバルコニーの前に足場があり、職人さんが朝から自宅のバルコニーに出入りしたり、ドリルの音が壁を伝わって振動したりと、居住者にとっては鬱陶しい日々となるでしょう。特に居住者にとって気になるのは、「明日は洗濯物を干せるのか」「バルコニーに置いている植木鉢は大丈夫か」「エアコンは使えるのか」といった日常生活にかかわることでしょう。

ぜひ工事業者の現場所長さんに、ヒアリング選考会の段階で気軽に質問をしてみてください。膝を叩くような明快な答えが帰ってくるなら、それは大規模修繕工事に慣れた工事担当者でしょうし、不安が残るようであれば、経験の浅い担当者かもしれません。理事会や専門委員会が円滑に活動を進められるように、その中間役として「監理者」の存在が重要になります。理事会や専門委員会、監理者、そして工事業者が定期的に打ち合わせを行えるような体制にしましょう。

そこで「道連れ工事」という言葉をご存知でしょうか。足場がないとできない部分の工事は、大規模修繕工事の際に一緒に行うことが期待されますが、それを道連れ工事といいます。

たとえば、バルコニーの中の工事を、大規模修繕工事と関係のないタイミングで実施しようとすると、玄関から室内経由で出入りしなければ工事ができません。そうした部分は大規模修繕工事に合わせて徹底的に行うことが大切です。

一方、共用廊下などは道連れ工事ではなく、単独で工事ができる部分です。同様に、屋上防水も単独で工事を行うことが可能です。「屋上防水は足場がないとできないのではないか」と思われることも多いのですが、屋上が「陸屋根」という平らな屋根の場合には、一般的に道連れがなく、足場がなくても単独で工事ができます。

つまり、大規模修繕工事では「道連れ工事」と言われる足場に関わる工事を一斉にやってしまうかどうか?ということが計画上のポイントとなるわけです。「道連れ工事」の概念を知っておいていただきたいともいます。

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著者/須藤桂一 株式会社シーアイピー 代表取締役社長
著者/須藤桂一
株式会社シーアイピー 代表取締役社長

ゼネコン勤務や、塗装工事会社・リフォーム会社の2代目社長として大規模修繕工事を受注している最中、様々なマンション管理組合の問題に直面し、1999年にマンション管理組合専門のコンサルタント会社であるシーアイピーを設立した。

これまで約33,000戸のマンション管理組合の相談を受け、問題解決を図る。

数多くのメディアに出演、書籍の出版や監修も行っている。詳細はこちらまで。


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