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2017/02/24
修繕工事

不経済で合理性がない12年周期の大規模修繕工事

大規模修繕工事の時期は変えられる!?

築10年前後のマンション管理組合によく呼ばれます。「築12年で大規模修繕工事の計画になっているのですが・・・」と。そこでは大体同じ状況を目にします。壊れてもいないし、故障もしていない。おまけにタイル張りのマンションでは、タイルはほとんど汚れていない。そのような状況なのに数千万円~数億円という大枚をはたいて大規模修繕工事にとりかかろうと理事や修繕委員が集められています。

将来的に破綻する計画で販売されているマンションでは、どこのマンションでも修繕積立金を数倍まで値上げしなければ不足する計画になっている破綻状態。そこに何の不具合もない状況であるにもかかわらず大規模修繕工事をしようとしている。「まだまだ大規模修繕工事をする必要ない」と、その不必要性について説明するのに四苦八苦することもしばしばあります。

十中八九において理事や修繕委員の方々は「計画に入っているから」「建物が壊れたら責任とれない」「タイルが落ちてきて人に当たったら」「国土交通省のガイドラインでは12年周期になっている」などなどと聞かされたことを鵜呑みにして「実行することが必然」と洗脳されている状態ですから。でも、一度立ち止まって考えてみましょう。

実は、世の中で大規模修繕工事という考え方があるのはマンション管理組合ぐらいといっても過言ではありません。私の会社が入っている銀座のオフィスビルはいわゆる大規模修繕工事なんて築50年間やっていません。それでも危険性という観点からは何も問題なく利用されています。世の中で修繕をしていない構築物なんてたくさんあります。岸壁や擁壁、橋やトンネル。みんな大規模修繕なんて、ましてや12年ごとになんて何もやっていないんです。時々トンネルで天井のコンクリートが落ちてきたなんてニュースがありますが、点検はするものの50年も60年も修繕らしきことを何もしてないので、コンクリートが落ちてきて当たり前なんです。私の経験値からの個人的な見解として、やはり30年を目処に修繕はするべきだと思います。

私たちは長期修繕計画を30年間で策定します。10年周期で大規模修繕工事を計画すると3回必要です。これを15年周期にすると2回、20年周期だと1.5回。つまり周期を5年延長すると長期修繕計画書上の全体コストが3割削減されます。現在12年周期で計画されている大規模修繕工事を17年周期にできると、各戸の月額の修繕積立金が15,000円から10,000円となる計算で、月額5,000円の差が生まれます。

美観という観点から言えば20年を超えると、さすがに汚れが激しくなるので、私は15~18年ぐらいでの大規模修繕工事を推奨しています。したがって長期修繕計画書上の大規模修繕工事周期は15年がベターだと思います。もし、本当に築12年目に大規模修繕工事が必要だとしたら、新築時の瑕疵を疑ったほうがいいと思います。

長期修繕計画書上の最大のコスト削減は大規模修繕工事の修繕周期がポイントです。防水が膨れている、廊下のシートが剥がれてきた、塗装が剥げてきた。などはパッチワークで故障した箇所だけを部分修理して対応すれば十分です。足場が必要になる大規模修繕工事は、やり急がずに、じっくりと構えて、適当な時期に、適切な工事で実施しましょう。それには、マンション管理組合の立場からのパートナーとなる、大規模修繕工事に精通した設計監理者(コンサルタント)選びが最大のポイントとなります。

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