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2020/12/13
修繕工事

大規模修繕工事の調査業務

大規模修繕工事の調査業務

誰に依頼するかでマンション管理組合の運命が大きく変わる

1回目の大規模修繕工事の場合、まず新築から10年目くらいに必ず管理会社から何かしらの報告があります。実際、このくらいの時期のどこかで建物の調査・診断をやるケースをよく見かけます。具体的には、マンション管理組合で居住者にアンケートを取り、共用部分の不具合などについて意見を聞くほか、専門家による建物診断を行い、目視調査、打検調査、機械調査などで建物の劣化状況や設備の状況を調査します。

この段階で、大規模修繕工事を受注したい工事業者に建物調査・診断を依頼してしまうと、あっという間にスタートを切ってしまうことがありますので要注意です。たとえば、風邪をひいた場面を想定してみましょう。近所の内科医にかかろうとしますが、いくつか選択肢があります。一番近所にある内科のA先生は、注射でも点滴でもなんでもOKです。隣町にある内科のB先生は、薬をたくさん出してくれます。さらに遠くにある内科のC先生は、注射も点滴もすぐにはしないし、薬もなかなか出してくれません。

風邪をひいたのがお父さんだとしましょう。明日大切な会議があり、なんとしても出社しなければならないお父さんは、なんでも希望の処方をしてくれるA先生を頼って、注射と点滴を打ってもらい、大量の薬を出してもらいます。高い診療代や薬代を取られ、体にも多少負担はかかりましたが、おかげでなんとか翌日の会議に出られるまでに回復しました。

次に、風邪をひいたのが小学生の子どもだとしましょう。できるだけ注射や薬に頼らず、自分の力で治るようにしたいところです。そこで、きちんと症状を見極め、必要最低限の薬を処方してくれるC先生のところへ連れていくことにしました。このように、そのときの状況次第でかかる病院や先生を考えるのと同じように、建物調査・診断も誰に頼むかで、その処方の仕方が大きく違うのです。

工事を受注したい工事業者に建物調査・診断を依頼した場合、工事内容を精査したり、修繕積立金の状況などを考慮することもなく、大規模修繕工事はすぐに始まってしまうでしょう。

一方、建物調査・診断を依頼した相手が、マンション管理組合の財政を真剣に考えてくれるコンサルタント(設計監理者)であれば、破綻している長期修繕計画を見て、やたらと工事を提案するのではなく、まずは部分補修の選択肢や財政の健全化の提案を出してくれるでしょう。

つまり、建物調査・診断において一番大切なことは、「マンション管理組合は誰をパートナーにするのか」という部分です。このパートナー選びでマンションの将来が左右するといっても過言ではありません。そして、この肝心要の肝となるパートナー選びが、実はもっとも難しいところなのです。どのコンサルタント(設計監理者)や工事業者をパートナーに選ぶのか、しっかりと時間をかけて、慎重に検討を進めていく必要があります。

できれば、パートナーを決定する手前で、実際にそのコンサルタント(設計監理者)や工事業者がコンサルティングを実施したマンションの修繕委員や理事に、その業務についての評判や担当者の人となりを直接聞いてみることをお勧めします。

マンションにお伺いする「無料出張セミナー」を行っておりますので、
マンションに関してお悩みのある方はお気軽にお問合せください。

著者/須藤桂一 株式会社シーアイピー 代表取締役社長
著者/須藤桂一
株式会社シーアイピー 代表取締役社長

ゼネコン勤務や、塗装工事会社・リフォーム会社の2代目社長として大規模修繕工事を受注している最中、様々なマンション管理組合の問題に直面し、1999年にマンション管理組合専門のコンサルタント会社であるシーアイピーを設立した。

これまで約33,000戸のマンション管理組合の相談を受け、問題解決を図る。

数多くのメディアに出演、書籍の出版や監修も行っている。詳細はこちらまで。


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