管理費・修繕積立金・長期修繕計画・大規模修繕工事などマンション管理組合の大切な資産、イベントを支援致します。

資料請求/ご相談は
こちらから

03-3538-1175
受付時間:土日祝日を除く平日9:00~17:30
2020/06/12
マンション管理

競争原理が働かない「マンション管理」

競争原理が働かない「マンション管理」

言い値やブランドではなく正しい比較を

一般的な会社や経営者にとって、最大の関心事は「どうやって顧客を獲得するか」ということです。そのためにさまざまな営業努力を考え、顧客の満足を追求して、「顧客第一主義」を貫くのです。そのため、私たちが生活する中で、競争原理が働かない商品やサービスはまず見当たりませんし、顧客である私たちも、商品やサービスを購入する際には、値段を見ながら中身を吟味して費用対効果を考えるということを当たり前のように行っています。ところが、その競争原理が働いていない「商品」があります。それが「マンション管理」です。

たいていのマンションでは、デベロッパーやゼネコンの子会社が管理会社になっています。親会社がマンションを建てれば、子会社である管理会社には自動的に顧客があてがわれます。極端な言い方をすれば、顧客獲得のための企業努力を行う必要がないわけです。かつて私がコンサルティングをしたマンションで、こんなケースがありました。

そのマンションはA社という管理会社に管理業務を委託していたのですが、長期修繕計画と管理委託費の見直しをするため、ほかの管理会社に変えることも視野に入れて、別の管理会社であるB社に見積りを頼もうとしました。普通でしたら、B社としては新規の管理物件が増える機会ですから、喜んで見積りを出してくるでしょう。ところが、B社の担当者は「うちでは親会社の開発した物件以外、他社の開発物件を管理する気はない」として、見積りの提出を断ってきたのです。

どうやら管理会社の間では「よその物件は荒らさない」という不文律があったようです。「○×管理会社」や「△□コミュニティ」など、親会社の名前を冠した管理会社があると、どこの会社がデベロッパーであるのかがわかります。そういった「よその会社が開発した物件には手を出してはいけない」という暗黙の了解が、マンション管理業界には存在していたのです。「自分の縄張りを守りたいから、よその縄張りも荒らさない」「もちつもたれつが一番」というわけです。最近では、マンション管理を専門に行う独立系の管理会社が参入することも珍しくなくなり、ようやく業界の体質が変わりつつあるようですが、そのように「よその物件は荒らさない」風潮があるということは、そこには競争原理が働いていないということにほかなりません。

競争原理が働かないとどうなるかといえば、まずコストが高くなります。区分所有者は、デベロッパーや管理会社の“思うがままに”決められた管理委託費を素直に支払うことになります。また、競争原理が働かないところには、サービスの向上や「顧客の満足を追求する」ということに積極的ではない状況を作り出します。競合相手があれば、他社に負けないようにサービスの質を高める努力をするでしょうが、競合相手がいない独占状態にあっては、どんなにサービスが悪くても顧客は利用し続けてくれますから、企業努力をする必要がないわけです。

また、マンションはいったん入居してしまうと、自分のマンション以外のマンションの管理状況や、ましてマンション管理の会計状況などを知ることはまずありません。つまり、毎月「商品」を「購入」しているにもかかわらず、その「商品」の「品質」や「価格」について、「比較」することができないのです。それが、マンション管理が抱える大きな問題点のひとつです。一方で、最近の業界の動向として、顧客の囲い込みに力を入れる管理会社も出てきました。独立系の管理会社が世間的に受け入れられるようになった昨今、管理会社を変更(リプレイス)されることが現実的な脅威として迫っているため、管理会社はさまざまな対策を講じるようになってきたわけです。いかにして企業イメージをブランド化して定着させ、顧客を逃さないようにするか、その方策に力を入れ始めています。企業としては自社の利益を守るために大切な考え方かもしれませんが、ここでの問題は、囲い込みをされることによって、居住者にかかわってくる影響を居住者自身が正しく把握することができなくなるという点です。「ブランド」や「企業イメージ」に踊らされることで、本来しっかりと目を向けるべき適正なコストやサービスを見極めることができない状況にさらされてしまうのです。

マンションにお伺いする「無料出張セミナー」を行っておりますので、
マンションに関してお悩みのある方はお気軽にお問合せください。

著者/須藤桂一 株式会社シーアイピー 代表取締役社長
著者/須藤桂一
株式会社シーアイピー 代表取締役社長

ゼネコン勤務や、塗装工事会社・リフォーム会社の2代目社長として大規模修繕工事を受注している最中、様々なマンション管理組合の問題に直面し、1999年にマンション管理組合専門のコンサルタント会社であるシーアイピーを設立した。

これまで約33,000戸のマンション管理組合の相談を受け、問題解決を図る。

数多くのメディアに出演、書籍の出版や監修も行っている。詳細はこちらまで。


このページの一番上へ