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2022/07/30
修繕工事

なぜ建替えが進まないのか?(その5)

なぜ建替えが進まないのか?(その5)

建築基準法の兼ね合い

高額な建て替え費用の負担、合意形成のハードルの高さに加えて、もう1つ、マンションの建て替えが進まない要因があります。それが、先にも触れたマンションの容積率の問題です。法律上、建て替えたくても容易には建て替えられないのです。

法律は社会情勢に合わせて改定されていくものですが、昭和25年に公布・施行された建築基準法もたびたび改定されています。そして、建物の建築当時には適法だったものの、その後の法令の改定などによって、現行の法律に適合しなくなってしまった建築物のことを「既存不適格物件」といいます。築年数の古いマンションの多くがこれに該当するのです。

ただし、現行の法律に適合していないからといって、すぐに取り壊して、適合する建物に建て直さなければならないというわけではありません。「違法建築物件」とは違うので、注意が必要です。既存不適格物件の場合、「建築時には適法だった」もので、現状のままならまったく問題はありません。しかし、建物を建て替える場合には大きな問題となってくるのです。既存不適格物件のマンションは、容積率や建ぺい率、高さ制限などで引っかかってくる場合が多いのですが、例えば容積率を見ると、建物が現行の制限を超過しているものもよく見かけます。

容積率が超過している場合、建物を建て替える際には「1戸あたりの床面積を減らす」、あるいは「物件の戸数を減らす」という方法をとる必要があります。つまり、建て替え前よりも建物(住戸)が狭くなるわけです。

しかも、建て替えるとなれば、前述のように建て替え費用を負担しなければなりません。普通の感覚なら誰でも、高いお金を払って、今よりも小さく狭い住戸になることを承知することはできないでしょう。

数回に渡って建替えについて説明してきましたが、実は選択肢はそれだけではなく、「区分所有権を解消し、売却する」という方法もあります。これについては、また別の機会に説明したいと思います。

日本に分譲マンションが登場してから60余年、43.5%の世帯がマンション(共同住宅)に住むまでになりました。今後、老朽化が進み、建物の寿命を迎えるマンションが増えていきますが、「古くなったマンションをどうするか」という問題について、社会全体で考えていく必要があると思います。

管理組合としても、建物をできるだけ長く維持するのか、建替えという大事業に取り組むのか、あるいは区分所有権を解消して売却するのか、マンションの行く末を見据えた管理をしていくことが求められます。

マンションにお伺いする「無料出張セミナー」を行っておりますので、
マンションに関してお悩みのある方はお気軽にお問合せください。

著者/須藤桂一 株式会社シーアイピー 代表取締役社長
著者/須藤桂一
株式会社シーアイピー 代表取締役社長

ゼネコン勤務や、塗装工事会社・リフォーム会社の2代目社長として大規模修繕工事を受注している最中、様々なマンション管理組合の問題に直面し、1999年にマンション管理組合専門のコンサルタント会社であるシーアイピーを設立した。

これまで約33,000戸のマンション管理組合の相談を受け、問題解決を図る。

数多くのメディアに出演、書籍の出版や監修も行っている。詳細はこちらまで。


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