管理費・修繕積立金・長期修繕計画・大規模修繕工事などマンション管理組合の大切な資産、イベントを支援致します。

資料請求/ご相談は
こちらから

03-3538-1175
受付時間:土日祝日を除く平日9:00~17:30
2022/01/05
修繕工事

なぜ建替えが進まないのか?(その1)

なぜ建替えが進まないのか?(その1)

必要経費は?

12月5日に掲載した「マンション建替えについて考えてみた(その1)」で、主にコンクリートの耐久性という観点から、「鉄筋コンクリート造の建物は100年以上もつ」「数十年程度で取り壊してしまうのは不経済であり、環境負荷も大きい」として、「マンションの建て替えはできるだけ避けたほうがよい」という私見を書きました。

しかし、いつかは建物の寿命がやってきます。そこで今回は、マンションの建替えを実施するまでの道のりや、建替えにあたっての課題について考えてみたいと思います。これが非常にハードルが高いのです。

国土交通省によれば、分譲マンションのストック戸数は、令和元年末時点で約665.5万戸。そのうち、築40年超のマンションは91.8万戸にのぼります。10年後には約2.3倍の213.5万戸、20年後には約4.2倍の384.5万戸になる見込みです。

鉄筋コンクリート造の建物の寿命を100年とすると、適切に維持管理をしていれば、建物が寿命を迎えるまで、まだ数十年は持ちこたえることができる計算ですが、現実的に考えてそこまで建物をもたせようと考えるマンション管理組合はそう多くはないと思います。また現実的に定期借地権付きのマンションなどもあり、解体しなければならないマンションも出てくるでしょう。

令和元年末時点で築50年を超えているマンションは11.5万戸。そろそろ建物の行く末を考えて、すでに建て替え済み、あるいは建て替えを検討している最中のマンションも多いと思うところですが、マンションの建替え件数は、工事が完了しているものから、建て替えを予定しているものも含め、平成31年4月時点で278件しかないのが実態です。

工事が完了しているマンションに限ると、建て替え実績は累計244件、約1万9200戸に留まっています(なお、最新の数字としては、令和2年4月時点の建て替え件数は295件、うち工事完了済みは254件)。ちなみに、建て替え実績のうち、全国比・戸数ベースで、関東が約7割、近畿が約2割と発表されています。

一般的に、築30年くらいから建替えを視野に入れる管理組合もありますが、なぜ実際に建替えを実施するマンションがここまで少ないのでしょう。マンションの建替えを難しくしている理由の1つに、「経済的な負担が大きい」ということが挙げられます。マンションの建て替えとは、ざっと見ても次のような費用がかかってきます。


(1)既存建物の解体費用
(2)新たな建物の企画設計料
(3)新たな建物の建築費用
(4)工事期間中の仮住まいのための費用
(5)税金や各種事務経費

例えば、建物の解体・建築に直接関わる(1)~(3)だけを考えた場合、マンションの規模やグレードによっても変わりますが、その平均的な費用相場は1戸あたり3,000万円程度といわれています。

また、工事には1~2年程度を要するため、その間は外部に賃貸で仮住まいをする必要があり、それが(4)ですが、そこには工事前と完成後の2回分の引っ越し代も含まれます。仮に2年間、賃貸で仮住まいをする場合、(4)だけで500万円程度を見る必要があります。

このように、(1)~(4)だけをざっと計算しても1戸あたり3,500万円程度の費用がかかることになりますが、これらの費用をすべて負担するのが区分所有者となります。

マンションにお伺いする「無料出張セミナー」を行っておりますので、
マンションに関してお悩みのある方はお気軽にお問合せください。

著者/須藤桂一 株式会社シーアイピー 代表取締役社長
著者/須藤桂一
株式会社シーアイピー 代表取締役社長

ゼネコン勤務や、塗装工事会社・リフォーム会社の2代目社長として大規模修繕工事を受注している最中、様々なマンション管理組合の問題に直面し、1999年にマンション管理組合専門のコンサルタント会社であるシーアイピーを設立した。

これまで約33,000戸のマンション管理組合の相談を受け、問題解決を図る。

数多くのメディアに出演、書籍の出版や監修も行っている。詳細はこちらまで。


このページの一番上へ