長くなりやすい「マンションの理事会」を効率的に実施する方法
事前準備が自分たちを楽にする
理事会が定例化していないマンションは、全国で4割程度あるというデータがあります。
その原因として、管理会社のサポート不足もあると思います。日程調整や開催の提案に対して、管理会社が協力的ではないケースです。
理事会は、月に1度、小規模なマンションで議題があまりなくとも、2カ月に1回程度の開催が理想です。何も議題がなくても、管理会社からの月次報告を把握する場は必要です。報告の中には、区分所有者からの要望や問題が多かれ少なかれ存在します。何より理事同士のコミュニケーションを大切にするために定期的に顔を合わせることは絶対的に必要な事だと思います。
先日、ある理事会に午後2時にうかがった際、理事の方から「朝9時から始めて、ようやく半分程度の議題が終わりました」と、うんざりした顔で言われました。これでは、出席率が下がるのも当然です。
大勢いる理事がすべての議論にイチから参加をするのは効率的でないだけでなく、いろいろな弊害が出てきます。こうしたケースでは分科会形式にして、役割分担するのがお勧めです。
理事会の開催時間を効率的にするためには、開催前に一定の事前準備と、時間配分をしっかり行う工夫も大切です。例えば、議題や当日配布される参考資料などは、1週間程度前に理事全員に配布します。メールで十分です。メールが使えない理事の方には管理員経由で配布をお願いしましょう。
最も理想的な理事会開催のスケジュールとして、10日前に管理会社から議事や資料を受信し、加筆修正と同時に、関係者との事前調整・根回しを行います。修正後の議事+資料は5日前に全理事・役員に配布、そして各自が目をとおしてから理事会に出席すれば、短時間で効率的な理事会の開催ができるはずです。
是非、試していただきたいと思います。
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- 著者/須藤桂一
株式会社シーアイピー 代表取締役社長
ゼネコン勤務や、塗装工事会社・リフォーム会社の2代目社長として大規模修繕工事を受注している最中、様々なマンション管理組合の問題に直面し、1999年にマンション管理組合専門のコンサルタント会社であるシーアイピーを設立した。
これまで約33,000戸のマンション管理組合の相談を受け、問題解決を図る。
数多くのメディアに出演、書籍の出版や監修も行っている。詳細はこちらまで。